可逆性脳血管攣縮症候群 RCVS
#神経内科
頭痛の診療ガイドライン2021
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdf/headache_medical_2021.pdf
【鑑別】
1.脳動脈瘤破裂に伴うSAH
2.中枢神経系原発性血管炎 PACNS(ステロイドが必須)
3.脳静脈血栓症、PRES、動脈解離、脳梗塞、中枢神経系続発性血管炎、アミロイドアンギオパチー、脳血管奇形、髄膜炎、下垂体卒中
【病態】
交感神経の過活動による脳血管緊張不全によって
➀1分以内にピークに達する雷鳴頭痛
②画像上、少なくとも2つの脳動脈(多巣性)に分葉性の脳血管攣縮(血管の収縮と拡張を交互に繰り返す数珠状病変)
③攣縮が発症3か月以内に改善し、約3割に何らかの脳卒中を合併する疾患
【好発年齢】20-50歳、女性に多い
【問診】 #頭痛
既往歴に偏頭痛(17-40%)
誘発:妊娠・分娩、動脈解離、動脈瘤に対する手術処置、違法薬物(コカイン、大麻)、アルコール暴飲、薬剤(SSRI、NaSSA、ステロイド、INFα、)中枢神経系原発性血管炎 PACNSとの鑑別に重要
誘因のない特発性RCVSも報告されている。50歳前後に多い。合併症少ない
【診断基準】
➀急性発症の強い頭痛(雷鳴頭痛)を認め、神経巣症状やけいれんを伴うことも
②単相性の経過で、発症1ヶ月以降は新たな症状が出現しない
③MRA、CTA、脳血管造影において分節状脳血管攣縮
④脳動脈瘤破裂を伴うSAHがない
⑤正常またはほぼ正常の脳脊髄所見
⑥発症から12週以内に脳血管攣縮の完全または十分な改善を認める